2本持つ訳は

先ほどから急に突風が吹き、寒気が白馬にも入ってきました。
今週はしばらく寒くなる様子です。山では雪が降ることでしょう。

さて、画像はテニスラケットとボード、各2本づつあります。
ラケットは私の物です。この夏に新調しました。ラケットにもボード同様、メーカーも様々、種類もたくさん、サイズ、重さ、バランス、フェイス面の大きさ、グリップの太さ、フレームの形状・サイズ、デザインなどなど、チョイスするのに様々な要素があります。この2本のラケットは全く同じ物です。ガットも同じ強さで同じ種類を張っています。
テニスは使用中にガットが切れて貼り替えないと使えなくなる場合があります。プロ選手の大会にもなると5〜6本、ラケットを持って試合に挑みます。自分の気に入ったラケットの場合は、全く同じスペックのラケットを複数用意します。
私の場合も、このバボラのラケットを新調した時はガットの種類と貼り方を変えて試しましたが、今は調子の良い方に合わせて全く同じ物にしています。私はたまに草大会に出るレベルですが、練習時も含め、予備として2本、絶えず持つようにしています。

さて、スノーボードの場合はどうでしょうか?
もちろんプロ選手の場合は複数本、用意していると思います。私がずっと昔、レースに参戦していた時はSL用を2本、GS用も2本、毎年新調していました。もちろん種目によって使う板は変わってくるのですが、テニスとは違うところもあります。私の場合は2本とも全く同じ仕様で同じチューンナップをします。大会前日にワックスを塗りますが、この時、当日の雪質やコンディションが不安な場合は、2本の板に違うワックスを施します。そして、当日、アップの時に良く滑る板で本番を向けえるのです。もしくはワックスも同じにした場合は、1本はアップ用、もう1本は本番用と使い分けていました。
画像のボードはお客様のですが、ハンマーヘッドスノーボードクロス競技に使う板です。チューンナップの使用はエッジの仕上げは全く同じです。エッジの仕上げを違うようにチューンしてしまうと、大げさに言うと乗り方まで変える必要があります。だからエッジは同じなのですが、ソールのストラクチャーの入れ方を別々にしました。1本は低温時の雪質に合わせ、もう1本はオールラウンドの雪質に使えるようにしました。スノーボードクロス競技の場合、公開練習で2〜3本滑走し、本競技では勝ち進んだ場合は5〜6本滑る事もあります。雪質やコースコンディションもその都度、変化していきます。ワックスを十分に施していても2〜3本も滑れば滑走性は落ちます。また、トーナメントで勝ち上がる場合は次のスタートまでにスタートワックス処理をする時間が必要です。
以前、オリンピックにも出場した千村君のサポートをしたときは、彼はスタートに3〜4本の板を持って行きます。必ずファイナルまで滑るつもりで挑んでたので、セミファイナルとファイナル用のボードは午後のコンディションに合わせたワックスをしておき、セミファイナルまで封印していました。
スノーボードはやはりマテリアルに大きく左右されるスポーツです。複数の板を準備できるとやはり有利になります。でも競技者ではない方はその必要はないかもですね。でも最近は板の特性が色々あります。カービング向き、ロッカー形状、ハンマーヘッド、パウダーボード、アルパインなどなど。
その日の雪質やコンディション、気分に合わせてボードを変えてみることも、スノーボードの楽しみかも。今の私はまさにそうしております。
早く雪、降りますように・・・