スロープビルダークリニック

スロープビルダーってご存知ですか。
これは、大会のためのハーフパイプスロープスタイルコース、キッカー、スノーボードクロスコースの設計と製作をするJSBAの競技資格です。
今回、研修会参加のため、志賀高原・焼額に行ってきました。丸一日の座学講習と半日の雪上講習、半日の検定と丸2日間にわたりました。
座学講習ではまさかの三角関数やルート、公式、計算式が出てきてびっくり。まるで中学生〜高校生の数学の授業じゃないか!私はさっぱり理解に苦しみました。なぜかというと、ビッグキッカーのコースレイアウトでキッカーに進入する落下速度によって、エアの放物線を求め、ライディングする位置がわかり、結果として造作物の最適な形状、サイズを求めるためです。
トヨタビックエアー」のスロープの設計図を見せてもらいましたが、かなりヤバかったですよ。これって完全に建築設計士の仕事じゃないの?と思いました。
さて、雪上研修ですが、今回は平地で圧雪車による、造作物の作成でした。私は圧雪車の助手席には何度も乗車していますが、自ら運転したのは初体験。平地でロール作成を試みましたが、形になりませんでした。

前進、後進、ハンドル操作をしながら、バケットで雪盛り、圧雪を同時に行うのはシロートには無理!平地でこれだから、斜面に行けばどうなる事やら?

大きなバンクを作りましょう。メジャーで半径を図り、目安ポールを打ちます。半径を2m程ずらし、円孤の厚みを出します(三日月型に)。バンクの外側より雪出しをします。バンクの高さを出す場合は雪山の上まで圧雪車が乗れるようにして、上部に雪を積み上げていきます。雪の量がキープできたらバケットで徐々に形を整えます。

半径の中心より圧雪車を進入させ、整地(ミルガケ)します。これでほぼ完成。この程度のバンクなら慣れているオペレーター(運転手)とビルダーの息が合えば30分程度です。車外で指示を出しているのがスロープビルダーです。能力によってはコース作成に時間がかかったり、危険なコースになったり、滑走して楽しくないコースだったりして、競技会が台無しになることもあります。
責任重大ですが、この仕事「遣り甲斐」感じますよ!